訪日観光客を呼び込め! 観光客の動向とその対策 その③ 旅ナカ対策のイロハ②

 訪日観光客の行動パターンによれば、旅行のプランを練ってきた訪日外国人は、日本にやってきた後、より詳細情報を調べ、ようやく日本のサービスや商品にたどり着きます。しかし、ネット時代の集客はサービスや商品を消費してもらった後が、より一層大事になってきます。今日はわざわざ日本まで訪ねてきた外国人をリピーターに育て、さらに新規を集客する広告塔になってもらう秘訣を考えてみたいと思います。

 これまで、訪日前の検索、そして訪日後の検索を通じて、時間と労力をかけて日本のサービス・商品にたどり着くプロセスを見てきました。日本ではこのサービス・商品のクォリティーは多少の差はあれ、諸外国と比較すると一様に高いと言っていいでしょう。多くの店舗が高い品質を維持している中で、訪問してくださったお客様が次なる客を呼び込む広告塔となり、また、本人がリピーターになってもらうにはどうしたらいいでしょうか?実はそのためのツールがネット上にはたくさんあります。

旅ナカの鍵は口コミなどの発信
インバウンド対策だけに限らず、訪問されたお客様を「また、来たい!」と思ってもらえるようなリピーターになってもらうためには、まず、顧客のロイヤリティ(忠誠心)を育てる必要があります。実際に素晴らしいサービスを提供しているのであれば、それを店舗側が紹介するだけでは十分ではありません。そのサービスを享受し、体験したお客様に、その感想を語ってもらうのです。自分に語ってもらうことで、自分が口コミしたお店ということでより一層の愛着を持ってもらうことができます。また、ネットが普及するまではラジオやテレビ広告など企業からの一方的な情報発信が支配的でした。ところが、ネットの普及によって、どんなに企業側が良いことを謳っていても、実際に体験した人たちの口コミがネガティブなものであれば、そこには誇張や嘘があるかもしれないと消費者が判断できるようになってきました。

 有名な口コミサイトとしては日本であれば、食べログ、英語圏であればトリップアドバイザー、中国であれば大衆点評など様々あります。ほかにも口コミサイトではありませんが、Twitterや中国のウェイボーは口コミが広がりやすいことでも有名です。KOLと呼ばれる中国のインフルエンサーがひとたび好評価をつぶやいたことがきっかけで、ある飲食店では、中国人観光客がひっきりなしにやってきて、今では3割の収入が訪日中国人によるものとなっているという例もあります。

 そういった口コミをどうやって訪問されたお客さんに発信してもらうかが非常に重要となりますが、同時に、気を付けなければならないこともあります。中国の大衆点評では、店舗側が口コミの対価としてサービスを提供することが禁じられています。時には違反行為としてアカウント停止など不利益を被ることもあり、注意が必要です。しかし、最近いろいろなイベント会場で見つけるInstagramのフォトスペースに挙げられるように、お客様が自ら紹介したくなるようなフォトジェニックな環境を準備するなど、口コミや投稿を促するような工夫が必要といえるでしょう。

まとめ
 旅マエ、旅ナカの検索を経てようやくたどり着いたサービスに訪日外国人は大きな期待を寄せて来店します。せっかく、多くの労力を割いて訪問したお客様をリピーターに育て、さらには広告塔になってもらうための工夫をすれば、後々大きな効果が表れます。ネットを通じて様々なツールが無料で活用できる時代だからこそ、それらをいかに運用し、活用していくかという小さな企業努力が、訪日外国人の集客に結果としてあらわれてくるでしょう。

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訪日観光客を呼び込め! 観光客の動向とその対策 その① 旅マエ対策のイロハ
訪日観光客を呼び込め! 観光客の動向とその対策 その② 旅ナカ対策のイロハ①

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