インバウンド対策は海外の日本人気に注目!

 東京オリンピック、大阪万博、さらには今年のラグビーワールドカップやG20サミットなど、日本で国際的なイベントが次々と開かれる中、全国各地がインバウンド事業に熱を持ち始めている。ところで、日本人が盛り上がる一方で、実際のところ、海外はそんな日本をどういうまなざしで眺めているのだろうか。
 電通が「クールジャパン」事業の一環で「ジャパンブランド調査2019」の結果を発表した。以下はその引用である。日本がどんなに盛り上がっても、海外との温度差があれば集客には結びつかない。国内の競合他社のインバウンド対策に押され焦って手を付けるよりも、実際の海外の声をもとに、計画を立てて対策をしたほうがより適切な方法を選ぶことができるだろう。

 電通は「クールジャパン」関連事業の一環として、「ジャパンブランド調査2019」の調査を実施し、その結果を発表した。2011年より毎年実施しているこの調査では、20カ国・地域※を対象に親日度や訪日旅行意向、日本産品に対する興味やイメージなどに関するデータを収集している。9回目となる今回は、過去の調査の推移で変化の少なかったブラジルを除外し、代わりにインバウンドで注目が高まるトルコを追加した。調査期間は2018 年 12 月~2019 年1月の間で、20~59 歳の外国人の男女6600人にインターネットで調査した。

 それによると、「行きたい旅行先」を聞いたところ(複数回答可)、イタリア、フランス、スペインなど競合国を抑え、日本がトップだった。訪日意向を国別でみると、香港が98.3%と最も多く、次いでインドネシア95.3%、フィリピン93.3%とアジア各国が上位を占めた。他方で前年比からの伸びで見ると、イタリアが前年比+10.0pt、ドイツ+7.7pt、フランス+5.4pt、ロシア+5.3pt、イギリス+4.3ptと欧州エリアの伸びが顕著だった。

 2025年大阪・関西万博について聞いたところ、既に認知が約5割、「見に行く予定・見に行きたい」人も約4割いて、2020年東京オリンピック以降も引き続き訪日客が見込まれる。

 また、日本製品が持つイメージの競争優位性は「ハイテク」「高性能」「信頼できる」がトップ3に挙がった。2015 年と比較すると「こだわりがある」が+5.1pt、「他にはない(Only one)」が+4.4ptと増加し、こうしたイメージも強まっている傾向にある。

 今後使ってみたい日本ブランドのカテゴリーでは、テレビや自動車など定番商品に次いで「健康食品・飲料」「化粧品」「医薬品」が上位に入った。特に「健康食品・飲料」は台湾・香港・イタリアで昨年よりも関心が高まっており、世界的な健康ブームを背景に今後も期待できるカテゴリーといえる。

※対象エリア20カ国・地域:中国(グループA=北京、上海、広州、グループB=深圳、天津、重慶、蘇州、武漢、成都、杭州、大連、西安、青島)、香港、台湾、韓国、インド、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、オーストラリア、アメリカ(北東部・中西部・南部・西部)、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、トルコ


出典:やまとごころ.jp (最終閲覧日:2019年4月23日)
https://www.yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/31566/

まとめ
 大阪・関西万博についても言及されているが、大阪万博の決定が発表されたのが昨年の末ごろ。そこからわずか半年足らずで、すでに認知度が5割近いことからも大きな関心がうかがえる。また、「こだわりがある」や「他にはない(Only one)」な国、日本を求めている彼らのニーズには自分たちの良さを、積極的にプロモーションしていくことが重要だ。飲食店の訪日観光客集客の場合も同じく、メニューの多言語化するだけではなく、積極的にSNSを利用して情報配信して行き、SNSを通して具体的な訪日外国人のニーズを把握、ニーズに合わせたプランを立てることでより集客につながる。これが飲食店だけに限らず、すべてのインバウンドの訪日観光客を集客したい企業様にも同様である。

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