皆さんは叡山電鉄…通称「叡電」という鉄道をご存じでしょうか?全長14.4kmと決して長いとは言えない地方の鉄道会社です。過去20年の間に30もの路線が廃止されるなど、日本中の小規模電鉄会社にとっては、向かい風が吹き荒れる中、インバウンドを追い風にして、この叡山電鉄は着実に乗客数を伸ばしています。実際に、筆者は学生時代、京都の叡山電鉄の沿線場を最寄り駅に4年過ごしました。当時から叡山電鉄は地元民や学生から愛される「地元電車」の一つでした。
当時から8年ほどたちますが、当時はあまり見なかった訪日観光客の利用が顕著に増えています。特に中国からの観光客の増加は非常に顕著です。「もみじのトンネル」と呼ばれる列車の中から望むもみじの沿道が、トンネルのように列車を覆う様が有名だというのです。実際、5月上旬から10月中旬までは青もみじ、冬の時期は雪景色を別途見ることができ、多少の増減はあるものの海外からの客足は年中衰えないそうです。
実際にすぐそばで4年間過ごしていた筆者さえも、あまり関心を持たなかったローカル路線の光景を、どうして彼らは中国で知ることができたのでしょうか?そこにSNSの口コミの力があります。実は中国で人気のあるSNS、ウェイボーでこの「もみじのトンネル」が動画で紹介され、非常に多くの視聴者を集めました。15000以上もリツイートされているこの記事を見るとそのすさまじさを感じ取ることができるでしょう。リツイートすれば、そのユーザーのフォロワーすべてが閲覧することができるわけですから、もし、リツイートしたユーザーのフォロワーが100人ずつでも1500万人が閲覧したことになります。ところで、この記事をつぶやいたアカウント自体が23万8千ものフォロワーを持つわけですから、そのインパクトの大きさは想像するに難くないでしょう。
◆まとめ◆
どんなに優れた文筆家であっても、この小さな路線の良さを文章だけで海外の人々に伝えることは難しいでしょう。情報通信技術が発達した現代だからこそ可能になった映像や写真といった視覚情報が、これまで日本を訪れたことのない海外の人々にもその良さを伝え、疑似体験する機会を提供することにもなります。単に商品を売り込み、自分が伝えたいものを一方的に伝えるだけではなく、中国から日本を眺める視聴者の目線から、どういった情報発信をするかが、ウェイボーの運営をするにも重要なカギとなります。あなたのお店、あなたのサービス多くの人に利用されるようになるかは、SNSでどう見せるかにかかっているのかもしれません。
訪日外国人特に訪日中国人集客にはウェイボーがおすすめ!
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⇒知っておくべき中国のSNS事情 その1-政治背景ー
⇒知っておくべき中国のSNS事情 その3 -ピンポイントで中国人観光客が訪れる理由ー
参照: 叡山電鉄 「もみじのトンネル」