1964年東京五輪に見る2020年東京五輪後の訪日観光客集客への期待感

 東京五輪チケット抽選申し込みが始まり、盛り上がる一方で、気になるのはイベントもさることながら、その後の訪日観光客の動向にどのように影響を与えるのか…。ということで、今回はこれから迎える東京五輪に向けて、我々がどういう準備をするべきか考えるためにも、かつての1964年の東京五輪後の動向をチェックしてみた。

「日本の成長を支えた、1964年東京オリンピック」
 初めて東京でオリンピックが開催された1964年は戦後の暗い時期を過ぎ、高度経済成長期と呼ばれる日本が飛躍的な成長を遂げた時代でした。
開催の24年前である1940年に、日本は東京オリンピックの開催権を返上しています。こうしたいきさつもあり、1964年東京オリンピックはアジア地域で初めて開催されたオリンピックとなりました。
 またアジアやアフリカにおける植民地の独立が相次いだこともあり、出場国数は過去最高となっています。
 続いて高度経済成長期のオリンピック誘致が、日本にどのような影響を与えたのかについて見ていきます。

◆オリンピック期間に訪れた外国人は約5万人◆
 1964年のオリンピック開催期間中に日本を訪れた外国人客数は約5万人です。
 そのうち、選手を含む大会関係者の数は約9,000人で、一般観光客の数は4万1,000人でした。
 また、1964年の訪日外国人客数は35万人ほどで、オリンピック効果もあり1963年の22万人から大きく数字を伸ばしています。
 上記の推移からはオリンピックによるインバウンドへの影響の大きさを見てとることができます。現在、年間約3,000万人の訪日外国人客数を誇る日本で開催される2020年の東京オリンピックが、インバウンド事情にどの程度影響するかは未知数ですが、ポジティブな効果が表れることは間違いないでしょう。

出典:訪日ラボ (最終閲覧日:2019年5月29日)
https://honichi.com/news/2019/05/29/olympic1964/

◆まとめ◆
 かつての1964年の東京五輪後にもみられたように五輪後、さらに多くの訪日観光客が日本に押し寄せる可能性が高い。それに合わせてどういった対策を打つか…それ次第で集客は大きく変わってくるだろう。今ならまだ間に合う。いかに押し寄せる訪日外国人の波を集客につなげるかが2020年の一つの大きな分岐点となるだろう。

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