訪日観光客を呼び込め! 観光客の動向とその対策 その① 旅マエ対策のイロハ

  訪日観光客の行動パターンでも述べたように、訪日外国人の行動パターンは5つのプロセスに分けることができます。それぞれのプロセスで効果的なプロモーションを仕掛けることができれば、訪日外国人の認知を高め、実際に来店・集客につなげることが期待できます。①旅マエ-検索、②旅ナカ-検索、③旅ナカ-アクション、④旅ナカ-投稿、⑤旅アト-投稿がそれにあたります。それぞれに効果を発揮する対策が違ってくるので、今回は以上5つのそれぞれのプロセスで効果的な対策を考察します。第一回は①旅マエ-検索です。

旅マエの情報収集
 外務省によれば日本を訪れるにあたって、ビザが免除される国はは68か国となっています。これらの国は滞在する期間には15日から90日とその期間にばらつきはありますが、入国の際にビザが必要ありません。しかし、それ以外の国から日本へやってくるにはビザ取得する期間が必要になります。訪日外国人全体の3割を占める中国人観光客はビザ取得を待ちながら1か月ほど時間をかけて事前調査をした後に日本へやって来ます。訪日観光客はどういった情報をもとに旅行先を決めているのでしょうか?以下、訪日外国人の旅行に関する情報源を整理してみました。

①友人、知人からの紹介
②検索サイト
③口コミサイト
④SNS

 ざっくり分けるとこれらの4つの方法で旅行先を調べてから実際に現地入りすることになるでしょう。もちろん、最も強力なのは友人、知人、家族などの直接見聞きした情報でしょう。しかし、それで不十分な場合、あるいはさらに詳しい情報を知るためにも検索エンジンを活用することになります。多くの国ではGoogleを利用していますが、中国ではGoogleの代わりに百度(バイドゥ)という別の検索エンジンが使われている点は注意が必要です。

 続いて、検索サイトに上がってくるいろいろなサイトを閲覧することになりますが、たくさんの人が口コミが書かれていれば、それだけ訪問客の関心が高いわけですから、上位に表示されることが多くなります、自然と検索した人たちは口コミサイトを見るようになるでしょう。日本で飲食店を探すとなれば、食べログ、ぐるなび、Rettyなどいろいろなサイトがありますが、中国では大衆点評、韓国ではブログ、また、欧米圏ではトリップアドバイザーなどが非常に影響力のある口コミサイトとなっています。

 また、情報配信型のSNSも無視できません。日本であれば、Twitterで値引きをしている飲食店、インスタ映えをうたっているスポットを設置する行楽地、Facebookでイベントを告知したり、さらにはコンビニに入るたびにクーポンのお知らせが来るLINE@など、日本の中でも多様なSNSから情報が送られてきます。中国であれば、ウェイボーやウィーチャットが同じような効果を持っているといえるでしょう。また、欧米圏ではWatsApp、韓国ではカカオトークという日本では聞き慣れないSNSが主流であるということも知っておく必要があるでしょう。

まとめ
 今回は訪日外国人の旅行時の5ステップの最初の一歩である旅マエの情報収集にスポットを当てました。訪日外国人を集客するには集客したい対象を明確にして、それに見合ったSNSや口コミサイトといったツールを存分に活用することが肝要です。

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訪日観光客を呼び込め! 観光客の動向とその対策 その② 旅ナカ対策のイロハ①
訪日観光客を呼び込め! 観光客の動向とその対策 その③ 旅ナカ対策のイロハ②

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