増加し続ける訪日外国人の受け皿とは

爆買い・観光と続いて今年新たな特徴として注目されているタビナカ企業。“タビナカ”とは、海外旅行のオプショナルツアーを専門に扱っている企業のこと指し、世界200都市、6000以上ツアー企画・管理を行い今後成長が期待されている事業である。その期待は国内だけではとどまらず、今年は海外での大きな飛躍となる年かもしれない。このこともあり、年々増え続ける訪日外国人の“オーバーツーリズム”が今後の課題となるのも確かだ。

今年の特長のひとつが、急速な成長を見せている最新技術を用いたタビナカ企業(Technology, Tours & Activities: TTA)分野の展示が初めて行われること。世界中の大手企業ならびにスタートアップ企業が、その革新的なサービスを紹介する。また、会場にはVRラボも登場。VRおよびARの最新アプリケーションやプロジェクトが展示される。さらに、今回はますます旅行ビジネスで存在感を増している決済サービス企業も多く集結した。ITBベルリンでのトラベル・テクノロジーの展示スペースは前年比20%拡大し、過去最大となっている。

世界的な課題なっているオーバーツーリズムに関する議論が行われるのも今回の大きなトピックのひとつ。有識者や企業による議論が行われるほか、ITBベルリンとトラベルズーが共同で行った市場調査が発表される。

ITB ベルリンが事前に公表したヨーロッパ、北米、アジアにおける調査結果の概要によると、69%の旅行者が環境保護を重要な課題として認識。特に、ドイツ(74%)、スペイン(73%)、中国(88%)では環境保護の認識が高い結果となった。また、調査対象の54%が、過去に旅行者の多さにストレスを感じたことがあると回答。その割合は、中国(84%)、フランス(61%)、ドイツ(60%)で高かった。さらに、55%が「旅行者が多ければ、違うデスティネーションを選ぶ」と回答し、その比率は中国では72%にものぼった。興味深いのは、多くの調査対象者が「旅行者が少ないのであれば、余分な出費をする用意がある」と答えたこと。ドイツの場合、1週間の旅行で許容される追加額について、76%が100〜300ユーロと回答。500ユーロと回答した人も20%におよんだ。


まとめ

来日した際の隙間時間にどのようにしてピンポイントな情報を提供できるかが今後のカギとなる。個々の専門サイトだけではなく、現存するサイト・機能と提携して情報発信することも今後の集客には大きく関係してくるだろう。

出典元:訪日ラボ (最終閲覧日:2019年03月7日) https://www.travelvoice.jp/20190307-127379

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