訪日観光客を呼び込め! Wechatの特色と機能 その1 LINEとの違い

 インバウンド需要が伸びる中で、SNSを使ったマーケティングが注目を浴びています。日本でもインスタグラムやツイッター、さらにはLINEを活用した広告宣伝が集客につながるということで、実際にすでに利用されている方も多いのではないでしょうか。これまで、中国版Twitterと呼ばれ、Facebookのようにブランディング効果があったり、Youtubeのように動画も頻繁に共有されているウェイボーについて何度か記事を書いてみましたが、今回は中国版LINEともいうべきWechat(Weixin微信)と言うSNSを紹介しようと思います。

 基本的な機能はLINEと同じで、すでに友人になっているアカウントとの個別のテキストチャットや通話、また、特定のグループを作ってその中でのテキストチャットや通話が可能なSNSとして愛用されています。日本でもほぼすべてのスマートフォンユーザーが使うLINEと同じように、中国でもWechatは国中の人々に密着したSNSといえます。

 同じような機能を持ち、同じ活用されている二つのSNSですが、実は同じように見えて、少しずつ異なる機能や性質があります。今回はその違いに注目して見たいと思います。日本で使われているLINEでは皆さんご存知のように「既読」機能がついています。相手がメッセージを読んだのか読んでいないのか、メッセージの発信者に受信側の既読いかんを通知する機能です。中にはメッセージを送ったにもかかわらず、「既読」がつかずやきもきする…という経験をした方もいらっしゃるかもしれません。

 また、逆にWechatにはあってLINEにはないきのうもあります。一つは漂流メッセージの機能。漂流メッセージとは漂流瓶のようにメッセージを不特定の人に届けることができる機能です。また、「紅包」というお年玉のように、お金を送る機能もあります。電子決済でお年玉も送ってしまうというあたりに中国での電子決済の普及度合いが見て取れるでしょう。2018年の春節、大晦日では、6.88憶人がこの「紅包」機能でお年玉を送ったようです。

◆まとめ◆
このように似ているけれど、少しずつ違うWechatとLINEの違いを通して、各国の国民性が見て取れるようです。電子決済が発達し、不特定の人とのつながりを可能にするWechatと、決められたつながりの中ではあるけれど、「既読」通知機能に見られるように、語らないことにまで意味を読み取ろうとするこまやかなつながりを体現するLINE。それぞれが国民を挙げて活用するSNSだからこそ、その国民性が大いに反映されるのかもしれません。訪日中国人はほぼすべての人がWechatを利用しているでしょう。そんなインバウンドの需要が伸び続ける中で、訪日観光客の集客を望むにはそういった国民性とその国民性を表し、人々の生活に取り込まれたSNSを使わない手はないでしょう。

訪日外国人集客にはSNSがおすすめです。
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